季節外れの ‥‥19

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「ごめん、やって先生が前にゆうててン。‥徳一が自分に似てるって。」 「俺が? 先生にか?‥‥全然似てへんよ。」と、プゥとほっぺを膨らまして睨む。 「アハハ、やっぱり似てる。‥徳一の方が可愛いいけど、‥」 「俺、オカマとちゃうし。」 「じゃァ、先生はオカマなん?」 「ちゃうけど、‥色っぽいもん。‥仕草とか、その‥‥雰囲気とか。 いつ義行が先生の方にいってしまうか不安なんやで‥‥」 僕の肩に頭を預けたまんまで僕を見て拗ねる。 「クスッ、心配せんでもええンやで。‥保健室から見える徳一はムッチャ格好ええから、‥ 僕いつも惚れ直してるンやで。」 「///‥アホっ! そんなんゆうなや。‥恥ずかしぃやん。‥ けど、俺とどこが似てるン?」 「せやな、‥相手への想い方らしいわ。‥ 訊いた時はようわからんかったけど、今日ようやくわかった気がするねん。 僕が先生を気になる理由とか。」 変に勘繰らない様に言葉を選びながら話をつづける。 「好きな相手に心配かけんように、‥迷惑にならんように、 ‥自分自身が我慢して、溜め込んで、‥気丈になってしまう。 ‥それで悪い方に考えてしまう。 そんなとこや。‥ やから、憎めンのは‥可愛いく思うンは‥‥ 徳一と重なるからなんや。‥って。」 「俺は可愛いいとこなんか無い。 俺は我儘やもん。‥」 「クスクス、‥ホンマやな。おじさんかなり甘やかしたみたいや 。」 笑ってはみたものの、沁々と徳一は大事にされてたンやと感じた。 そして、そんな徳一をこの僕がこれからも護って行けるのかと‥‥不安になる。 でもその事が幸せに感じているのも確かだった。 そんな事を考えて徳一を見ると、ただ、嬉しそに僕の手を握っていた。 僕の腕の中でずっと手を握っているのが可愛いくて‥‥でもそれを言ったらその手を離しそうで言えないまま、徳一を片手で抱き締めていた。
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