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意味ありげに笑い、
「きっと会ったら吃驚すんで。」
と囁く。
「せやっ、‥俺の鞄取ってや。」
「‥?」
訳も分からずゆわれた通りに鞄を取ってくる。
着替えを済ましたアイツが鞄から小さな包みを取り出し、俺に手渡す。
「何なん?‥お土産か?」
「ちゃう。‥開けてみ。」
「ストラップ?‥‥」
「あぁ、お前の分やって。‥俺の誕生日に子供がお揃いでくれたねん。」
そうゆうて俺の目の前に色違いのストラップが付いた携帯を見せる。
「‥俺の‥‥分なん?‥」
「そうや。一裕の分や。」
俺の頭をポンポンっと撫でる。
「‥あ、‥ありがと。‥‥貴史‥‥俺‥‥インフルエンザ治ったら‥‥家まで送ってく。‥‥やから、‥‥紹介してや。‥
俺‥‥会いたい。‥‥仲良ぉしたい。」
「あぁ、絶対に仲良ぉなれるから。‥
そん時は、リング‥‥指にはめてや。」
「ぅん、‥‥」
そうゆわれて、胸のリングを握りしめる。
「ほんでな、‥速攻でベッドやで。」
「なっ!!/////‥‥嘘やろ?‥マジか?」
「ハハハ、当たり前やん。どんなけ我慢したと思ってンねん。‥‥それに、身体の痕も消えてしもたし。‥」
「嘘や、‥俺まだついてンで。」
「せやろなぁ、‥お前色白いからな。
でもまた、新しのつけたいし。‥
お前の温もり感じたいし、‥
お前の可愛い声、‥訊きたいしな。」
意味深に笑うアイツとは対称的に、俺は身体が反応してしまう。
知らないうちに身体を捩ってしまう。‥
それを悟られ無いようにアイツに軽い口づけを落とす。
「///‥ン‥貴史、好きや。‥‥」
「俺もや。‥‥ン‥‥」
いつもより甘い会話が夜通し続いた。
思ったより症状が軽く回復が早かった。
土曜日は、二人してベッドに横になり、だらしなく時を過ごした。
ずっと夢に見ていた時間を‥‥
朝早く起きた日曜日は、アイツが寝ているようなので暫く振りのランニングに出掛けた。‥
走っている間中ずっと同じ事ばかり考えていた。
‥今日やな。 貴史が大丈夫ってゆうんやからきっと大丈夫や。‥
やって、貴史との一歩なんやから‥
部屋に戻りまだアイツは眠っているようなのでシャワーを浴びる。
そのあと、音をたてないように朝食を作る。
‥こんな事も日常になるんやな。
そう思うと思わず笑みが溢れる。
「うふふ、‥」
「何やねん、オカマみたいに笑て。‥‥ええ事あったンか?」
眼を醒ましたアイツがノソッと起きてくる。
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