季節外れの ‥‥20

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ドライヤーを片付けながら、「朝一で入ったから‥」と返事をして朝食の準備をする。 「パンでもええ?」 「ええねぇ。‥なぁ、玉子な、スクランブルにしてや。」 「よっしゃ、ええよ。‥コーヒー淹れよか?豆乳の方がええ?」 「豆乳で頼むわ。」 テーブルの前にドカッと座りTVを見ながら返事をするアイツ。‥ 「しっかしや、‥豆乳飲みすぎやろ。‥限度があんで‥‥そんなに飲んだら飲んだら女の子みたいにならへんか?」 「えっ?‥‥なんのか?‥何で。」 「やって、豆乳の中にイソフラボンってのが入ってるやンか、それって女性ホルモンに似たエストロゲンが入ってンで。‥‥ 確か取りすぎたら精子の数が減るとか‥‥」 「アハハ、別にそれ位やったら俺困らへんで。 一裕がエロ過ぎるからあっちの方は心配無いし。‥なっ。」 さらっと恥ずかしい事をゆう。 「///‥ちょっ、ちゃうから。‥そんな心配や無いもん。‥‥」 「女性化してんのお前やんか。‥オカマ口調になってンで。 ほらっ、‥言葉、言葉。」 俺を指差して笑う。 「嘘っ、‥いややぁー‥俺オカマとちゃうから。」 いつまでも笑うアイツの‥‥やっぱり身体の事が心配になるもんだから 「まぁ、何にしても取りすぎたらええ事無いで。‥」 「わかった。‥そんなに心配か?」 余りに深刻そうに見えたのだろう俺に訊いてくる。 「けど‥‥もし、俺が女の子っぽくなったとしても大丈夫やろ?‥ お前が俺を抱いてくれたらええだけの話やし。」 「///‥アホか。‥やからな、そっちの心配や無いって、‥‥ ‥‥それにや、‥俺、‥‥やっぱりお前に抱き締めて欲しいし、‥‥ ‥その‥‥抱かれたいから‥‥‥」 素直に話す。 そんな俺の頭を撫でて、 「ほらぁー‥やっぱりそっちやんか。」 「ちゃうて、‥」 と、笑ってテーブルに食事の用意をする。 二人揃って食べはじめる。
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