季節外れの ‥‥20

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こんな他愛もない会話をしていると、不思議ともう何十年も一緒に暮らしている様な錯覚に陥る。 でも、時間は刻々と過ぎて、 ──お昼前‥‥‥ ‥どうしょ。いよいよや。‥ 急にソワソワしだした俺を横目にアイツはTVをみだしている。 「なぁ、‥‥何か手土産あった方がええよな。」 「ン?いらんよ。」 「けど、‥‥お前の、その‥‥奥さん‥‥に、ちゃんと挨拶したいし、‥‥ それに、子供らにも‥‥初めてやのに。」 「大丈夫やって。」 そういいながらも俯きがちな俺に、 「気にすんやったら、プリンでええで。」 「そうなん?‥」 「あぁ、充分やで。‥‥それにしても、心配しィやな。」と笑う。 「なぁ、‥‥幾つ位なん?‥‥男の子?女の子?」 「ハハハ、訊かへんのとちゃうん?」 「ン、まぁそやけど。‥‥訊いといた方が緊張せんかなって‥‥」 前髪を弄りながらゆう俺に 「おんなじやと思うけどなぁ。‥まぁ、1つだけ教えよか。 男の子やで。‥‥それと、俺の息子は一人や。」と、ドヤ顔で答える。 「?‥何でなん?さっき電話でお前らってゆうてなかったか?」 「そや。‥まぁ仲良しの奴が一緒やからな。」 「?じゃあ、友達居るん?‥‥そんなん、俺無理‥‥絶対に無理‥」 「アハハ、しゃぁないやん。」 「もしかして、‥その友達にも紹介すんの?‥ アカンって‥‥ホンマに、無理やぁーー‥」 「心配無いって。そいつにも知っといてもらわな、後々面倒やし。‥‥ それに黙ってても直ぐにわかることやし。‥」 そう言って笑い飛ばされる。 「ン、‥‥貴史の大事な子供の友達やもんな。‥ 俺、その子にも嫌われん様にせなアカンな。‥」 「ハハハ、二人ともええ子やから直ぐに仲良ぉなれるって。‥なっ。」 そんな話をしながらも、ふと思い出した様に、 「なぁ、‥あの時‥‥俺が一裕と逢って話したいってゆうた時。‥」 「ン?‥‥いつ?」 「ほら、ドタキャンされた時や。‥‥ お前、俺の後ろ歩いてたやン? 家の方向違うよな。‥‥何でなん?」 まさかの質問に上手く答えられない。 「‥ぁ、‥留守電入ってたやろ、‥それでな、‥ あのな、‥その時コンビニで俺居ってン。 お前、気ィ付いてなかったから、‥‥ でも、‥その、お前の顔が見たくて、‥そんで、‥その、‥つい‥‥後を、‥‥」
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