季節外れの ‥‥20

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「やから‥‥後をつけたンか。‥ アハハ、一歩間違えたらストーカーやんか。」 「ぅん‥‥俺もそう思た。」 照れ臭さそに笑う俺に 「ほなら、気ィつかんかったら家まで来てたン?」 「‥ぅうん。‥多分あの角で帰ってた‥‥ と、思う。‥」 「何でなん?」 「やって、お前には温かい家族が居るやん。‥って 俺、壊したなかったから、‥‥やから‥」 そう言って俯く俺に、 「そっかぁ、‥けど、今日から家族やんなぁー。‥‥ お前‥‥一裕と、‥」 「///‥ぅん‥なれるかな?」 「なれるかな?と、ちゃうで。‥ なるンや。わかったか。ええな。」 「うん。‥」 俺は今までの人生で一番緊張していて、‥‥ そのくせ、一番素直になれていた。 貴史の言葉だけが真実で俺を幸せにしてくれた。 だから、 ‥俺、貴史を諦めンで良かった。 沁々思った。 そんな事を考えている俺を横目にアイツは楽しそに、嬉しそに笑う。 その顔を眺めていると、何や、‥不安も心配も消えていく。 「そろそろ行こか。」 アイツの言葉に俺は仕度を始め、‥俺はほぼ手ぶら状態で、アイツは自分の鞄を提げ家を出る。 「中々ええ時間やで。‥着いた頃には寿司も届いてるやろうし。」 「忘れんとってや。‥途中でプリン。」 「あぁ、そうやったな。」 二人して暖かい陽射しの中を肩を並べて歩いて行く。
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