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「やから‥‥後をつけたンか。‥
アハハ、一歩間違えたらストーカーやんか。」
「ぅん‥‥俺もそう思た。」
照れ臭さそに笑う俺に
「ほなら、気ィつかんかったら家まで来てたン?」
「‥ぅうん。‥多分あの角で帰ってた‥‥
と、思う。‥」
「何でなん?」
「やって、お前には温かい家族が居るやん。‥って
俺、壊したなかったから、‥‥やから‥」
そう言って俯く俺に、
「そっかぁ、‥けど、今日から家族やんなぁー。‥‥
お前‥‥一裕と、‥」
「///‥ぅん‥なれるかな?」
「なれるかな?と、ちゃうで。‥
なるンや。わかったか。ええな。」
「うん。‥」
俺は今までの人生で一番緊張していて、‥‥
そのくせ、一番素直になれていた。
貴史の言葉だけが真実で俺を幸せにしてくれた。
だから、
‥俺、貴史を諦めンで良かった。
沁々思った。
そんな事を考えている俺を横目にアイツは楽しそに、嬉しそに笑う。
その顔を眺めていると、何や、‥不安も心配も消えていく。
「そろそろ行こか。」
アイツの言葉に俺は仕度を始め、‥俺はほぼ手ぶら状態で、アイツは自分の鞄を提げ家を出る。
「中々ええ時間やで。‥着いた頃には寿司も届いてるやろうし。」
「忘れんとってや。‥途中でプリン。」
「あぁ、そうやったな。」
二人して暖かい陽射しの中を肩を並べて歩いて行く。
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