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そう問いかけられて、反対に俺は
「そうやな。‥‥でも、俺等も徳一と義行にとっては邪魔物やろ?」
と、意味深な笑いを投げかける。
「先生、止めてや。‥‥まだ、おじさんの前で今みたいな事してへんし。‥‥‥先生こそメロメロやん。‥」
「ええやろ。‥俺、ずっと夢見てたんやから。‥
コイツが傍に居って、‥‥
子供等が笑って俺を受け入れてくれて、‥‥
それで、‥好きな時に好きやって伝える事が出来て‥‥抱き締めてもらえる。‥
誰に遠慮もせんと、‥‥ずっと、寄り添える。‥‥」
なっ、‥と、肩越しにアイツに微笑むと照れくさそうに鼻の頭をかいた。
「ん、‥‥長かったよな。‥‥」
と、俺の髪を梳く。
俺は嬉しくて、アイツの顔を見上げてからまた、肩に寄りかかる。
「ええなぁ、‥先生ムッチャ幸せそや。‥
でも、‥ホンマにええん?‥‥エロオヤジでも、‥」
「ぅん、‥俺にはとっては。‥
やって、‥俺の永遠の想い人やから。‥////‥替わりなんか居らへん。」
呆れかえった二人は、
「なんか惚気話ばっかやな。‥
あんなけ、学校で泣いてた癖に。」
「ばっ、‥///‥ゆうなや義行!」喋るのを遮ると、
「何?‥俺そんなん知らんで。
義行、ゆえ! 俺が許す。」
「あのな、‥「ゆうなや!」」
言葉を制するが、
「かまへん。俺が許す。」
そんなやりとりの中、義行が保健室であった出来事を話す。
俺はまともにアイツの顔を見れずに横を向いていると、そっと俺の髪に手を差し入れて頭を撫でる。
「ホンマに全然変わってへんな。」と、耳元で囁く。
頭を抱き締められてアイツの胸に収まる。
「しゃぁないやん。‥‥やって、‥俺、お前の重荷になりたないし。‥‥
困らせたないやん。‥‥」
「あぁ、わかっとるよ。‥俺の幸せを考えてくれてたんやな。‥
でもな、何もかも一人で抱え込むな、‥なっ、一人で思い悩むな。‥
俺が傍に居るから、‥やから、今度は二人で。‥なっ。
何回もゆうけどお前が傍に居らな‥‥‥俺は幸せやないからな。」
「ぅん、‥」
胸の中から見上げると、俺にだけ見せる優しい笑顔がそこにはあった。
「なんや、オヤジ 格好の良ぇ事ゆうてるけど、オヤジかて大概やんなぁ。」
「そうやよな。凄かったもんな。」
と、二人が言いかけたのをアイツは黙って、ばらすなよと睨みをきかす。
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