季節外れの ‥‥22

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アイツは食後の一服とばかりにソファにふんぞりかえっている。 多分いつもの光景だろう。 俺が二人と後片付けをしながら雑談にはながさく。 「先生ごめんな。‥ホンマにエロオヤジで。‥‥でも、見捨てンといて、なっ。‥ホンマにオヤジの奴ずっと、先生の事待っててン。‥‥ ホンマに、好きやないとでけへんって。‥‥」 「ありがと。‥俺の方こそ‥‥ホンマに俺でもええンか?‥‥その‥こんな俺やけど、‥‥」 ボソボソとやりとりをしていると義行が、 「先生、僕と最初に会った時にゆうてたやん。‥ 誰だって好きな人泣かせたない。って。‥‥ 大切な想いを否定されたない。って。‥ それって、自分の事やったんやろ。 僕等は今まで先生の想いを見てきた。 先生が一杯悩んだんも、知ってる。 どんなけ、‥好きなンかも、‥‥なっ。」 「そうやで、先生で良かったってホンマに思てるンやで。 やから、‥幸せになってから欲しいねん。‥ それにオヤジから聞いた。‥先生ゆうてくれたんやってな。‥ 俺等と一緒に‥‥幸せになりたい。‥って。 俺等、皆で家族になるんや。って‥‥ ‥俺な、嬉しかった。‥」 「僕も、‥嬉しかった。」 「‥‥‥」 「やからな、心配せんとってや。俺等は先生の味方ってゆうたやん。」 「ありがとな。‥‥二人共、‥ホンマにありがとな‥‥」 嬉し泣きしそうな俺に 「オヤジが浮気したり、無茶ゆうた時はおせてな。俺等でシバき上げたるから。」 「アハハ、無理やろ。アイツ、喧嘩無茶苦茶強いで。」 「先生も強いンやろ? 黒帯やんか。」 「まぁな、‥けどなアイツに昔ゆわれてん。いくら、段持ちでも黒帯でも喧嘩はなんでもありやから、って。‥‥やから、お前は手ぇだすな。‥って‥‥」 「マジで?‥はぁー…もうホンマに不良オヤジなんやから。‥」 「ハハハ、おじさんらしいな。‥やっぱり、昔から先生には優しかったンやな。」 「なんでそうなんねん。‥////恥ずかしなぁ。‥」 「やって、空手してたりボクシングしてたりしたら、身体全体が凶器やから何かあったら捕まるもんな。」 「‥‥まぁな。」 俺は昔を思い出していた。 ‥そういや俺、いつもアイツの喧嘩見てただけやったな。 ぼんやり昔を懐かしんでいる俺に 「先生?‥心配せんでも僕等このあと出掛けるからな。」 「うん。親父の事宜しく頼むな。」 「ありがと。‥‥」 片付けが終り義行がコーヒーを淹れてくれた。
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