季節外れの‥‥4

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オヤジが出掛けるのを見送って、夕食の支度を続ける。 徳一が不意に二階に上がり手帳を持って戻ってくる。 「何なん?」 「コレやねん。オヤジの日記なんよ、なぁーちょっとだけ見てみてみ」 「だから、アカンって‥」 話を聞かず、徳一は説明をしだす。 オヤジの居てへン時はいつも俺が家を任されてるやン‥ いつもみたいに掃除しに部屋に入ったら、珍しく机の上に手帳が置いてたんよ。 気になるやン‥、ちょこっとだけ見てみたら かなり古かってン。 ‥えっらい古いなぁーって、もうボロボロやン‥ あっちこっち傷んでかなり補修してあって かなり大事にしてる感じやなぁー。 って、思たら中見て見たなるやン‥。 (アカン、コレ‥日記やン‥) 慌てて元にもどしたけどヤッパ知りたいねん。 オヤジの若い頃の話って全然知らんから‥ 無茶苦茶、古そうやったからスッゴク気になって 「ごめん、オヤジ、ちょこっとだけみるで。」って一応はことわって‥ 「中を見たんやね。」呆れた顔で義行が言う。 「やって、何か無理してンねんもン! いっつも俺のせいでオヤジの‥幸せて何かなぁって‥」 項垂れた頭を撫で 「おじさんの幸せって‥徳一とちがうン?」 「そっ‥そんなんアカンよ!絶対に好きな人おんのに‥」 「何で?」 「書いたぁるから‥」
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