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おじさんは徳一だけを守って暮らしてきた。その場所に僕が少しずつ入って、僕も同じように包み込んでくれる。
《信用してンで》って意味は、きっと徳一を悲しませるなって事だと思う。
初めて僕に任せてくれたンやと思う。きっとそれ以前からも少しずつ‥
おじさんとおばさんの間にどんな約束があんねんやろ‥
いつの間にか横にいる徳一に、
「なぁ、おばさんとの約束って何なんやろ?」
「ぅん、俺もよう知らんねん。毎年、お母さんからの手紙はもらってるけど‥」
「エッ?」
「いくつになったね。しっかりやってる?とか‥オヤジが少しずつ渡してくれるねん。それの事かな?」
うーん、違う気がするな‥
「まぁ、僕たちがしっかりやっておじさんに時間を持たせてあげよや‥なっ、」
「おんっ、もしオヤジが再婚ってゆうても俺、反対せぇへん!」
アハハハー‥きっとそれ無理やろ‥って言葉を飲み込み、
「ほなっ、ご飯にしよか。」
「今日は、泊まってくやろ?」
嬉しそに訊いてくるので、ハイハイと答えた。
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