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その後は特に会話もなくて、学校まで物思いに耽りながら歩いた。
校門で別れ際、いつでもおいでや と声をかけて
「さっきの話‥多分答えはないンちゃうか?親も十人十色、子供も十人十色。その時々でも違う気がするし、そもそも考え方が違うやン‥。」
「‥そやな、じゃぁ先生やったら応援してくれる?」
「無責任な事は言われへん。やから‥‥またゆっくり話しょ」
パッと明るい顔になり、
「先生ー、また話訊いてくれるン?」
「アァ‥ええよ。学校じゃぁ大事な生徒やし、家じゃぁ親切なお隣さんやン‥。話ぐらいいくらでも。」
そう笑うと、少し不安が消えたのか元気よく歩いて行く。
後ろ姿を見守りながら、
‥上手い事いってるようでも不安だらけなんや
なんか贅沢な悩みやな。
それに引き換え俺はたかが電話ひとつで悩んでるってゆうのに。
どっちが子供かわからへん。
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