季節外れの‥‥6

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また、ぽつりぽつり話し出す。 ‥おじさん仕事行く前に徳一が怒らしてしもたンよ。一応謝ってたけどな。 凄く心配して、まだ怒ってるかなって、 おじさんの様子も普通やなくて‥ その上、1週間の予定が長引ィて帰って来んかってな‥ 今日の昼にメールがあったんや 《今日帰る》って‥ 滅茶苦茶嬉しそやねン。 いっつも嫌がるくせに‥僕と居らへんようになるからって嫌がるくせに、 僕に嬉しそに話すねん‥夜御飯何にしよかなって。 何時ごろやろ‥って つい、嫌味で「嬉しそやね」ってゆうてもた。 「おんっ、訊きたい事があるから。」って幸せそに笑うねん‥ 僕にはあんな笑顔させてあげられへン‥ それで、 鼻をすすりながら、続けた。 うまい事よう話さんけどな‥‥ 先生の気持ち訊ィとったら、僕はまだまだ子供なんやなぁって‥ 先生くらい大人やったらおじさんに勝てンのにって‥ 俺の顔を真っ直ぐに見て、 「相手の事を先に考えて自分の気持ち後回しに、何でできるンやろか?僕には出来ひん。‥全部ぶつけてしまいそになる‥」 そう言ってまた俯く。 そこまで訊いて、俺は、 「でけへン事ないやン。現に今義行は徳一の事一番に考えて悩んでるやろ?大事にしてるやん。」 えらい、えらい、と子供の頭を撫でるようにして、 「初恋の相手とかそんなん昔の話やろ。今は義行の事好きやから、素の自分をさらけ出してるンやろ。」
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