季節外れの

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新学期が始まる前に学校へ引き継ぎを兼ねて挨拶をしに行く。 アパートからは歩いても通える距離だが、自転車を用意した。 引き継ぎナンか大体何処も同じなんやけど最初が肝心やね。 第一印象でほぼ決まる。 ‥頭の固い連中やで‥どうせ何やっても暗い奴って、思われるんや‥ 理想としては、落ち着いた大人のつもりやのに‥ 学校の駐輪場に自転車を停めて、職員室に向かう。 ‥ナンや小綺麗になってンやん 扉の前で躊躇し立ち止まってると、中から話し声が聞こえる。 「前の先生来ないみたいですよ。連絡あり  ました。」 「‥まぁそうやろな。あんな事したら誰で  も怒るよ。父兄がモンスターやった訳じ  ゃないわ」 ヤッパ前任の奴はやらかして処分かい‥ ‥いややなぁ、そんな後は期待度が高過ぎて難儀するわ‥ コンコン‥ガラガラ~ 「おはようございます。」入り口で頭を下げ挨拶をする。 「初めまして‥養護教諭の藤原です。」 校長らしき人が 「初めまして宜しく頼みます。私は校長の  今西です。」 背の高いホッソリとした穏やかタイプ。さっき、父兄を庇った人。  校長には見えんな‥ 其れから次々挨拶を交わしていく‥‥が、まぁこんなもんやろ 保健室も覗いて行こうとすると後ろから声をかけられる。 コーヒーを両手にもった校長が、 「藤原先生ちょっとお話しよろしいでしょ  うか?‥こちらへ」 ‥えっ校長室ー!悪い事してへんけど  いややぁ~~!
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