季節外れの‥‥7

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今でもホンマに好きやねん‥けど、アイツは違うンやろか。 あの日の事を覚えてるンは俺だけか? ‥一緒に居るよ、ってゆうて離れた俺が悪かったンや。 きっとバチが当たったンやな‥ 今でも思い出せるのに、アイツの声、肌の色、ぬくもり‥‥全部。 「あほなんは、俺や‥‥」 ‥嫌われたない、離れたない、一緒に居りたい‥ ‥アイツと出逢ってからずっと思ってた事やのに‥ 知らないうちに涙が滲んでくる。 もっと自分の弱い部分をさらけ出せとったら、アイツが俺を抱き締めてくれたンやろか。 ‥けど、抱き締められて離れたないってアイツみたいに、きっとようゆわん。 そんな俺の代わりにいっつもゆうてくれてたんや。 俺が藤原の傍に居てもええ理由を‥ 俺の方が女々しいやン‥
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