序章 損失は幸運に痛し

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「あ、ちょっと光夜!!」 「ん? なんだよ急に」 「あ……いや、今日は午後まで補習?」 「ま、まあそうだけど」 「じゃあ、さ。昼ないでしょ、これ持っていきなさいよ」 「へ?」 その由花梨の右手に握られていたのは、四角い箱。 よく見ると、それは弁当箱であった。 「……なんで弁当箱を?」 「ただ多めに作っちゃっただけよ! 気にせずに持っていきなさい!!」 「お、おう……」 と、光夜は有りがたく持っていくことに。 (なんだ? 俺に親切なんて珍しいな……。なんか嫌な罰ゲームじゃないだろうか……)
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