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―翌日―
一人の生徒がまだ誰もいない廊下を歩いている
「はあ…よりにもよって何で忘れちゃうかな」
独り言を呟いている生徒の後ろに人がいることには気が付かなかった
ドンッ!!
「!?」
「キャアアアアア!」
ダダダダダンッ
…バタバタバタ
ガラッ
「菜摘ちゃん!!」
「あ…季結…?」
「菜摘ちゃん!階段から落ちたの?大丈夫?」
「うん…そう足踏み外しちゃったみたい。ごめんね心配かけて」
菜摘ちゃんがそう言うと私は安心したのか菜摘ちゃんが寝ているベッドに踞る
「…っ良かったっ…あ、嵐くんから…菜摘ちゃんが階段から落ち、たって聞いた時は…どうしようかと…っ」
「それに…学校の保健室じゃなくて、病院で…」
そう、菜摘ちゃんは学校の保健室ではなく病院にいた。だから尚更私は不安で堪らなかった
「…季結…」
そう言うと菜摘ちゃんは包み込む様に優しく私を抱き締めた
「な…菜摘ちゃ…?」
「ごめんね…季結。でも心配してくれてありがとう…」
「菜摘ちゃん…」
優しく優しく子供をあやすかの様に私の頭を撫でる
「…病院なんて…大袈裟だよね、私そんな怪我してないよ。過保護なだけだよ、だから心配しないで?季結が悲しいと私も悲しいよ?」
菜摘ちゃんを見ると今にも泣きそうな顔をしていた
「菜摘ちゃん…」
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