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祐士さんが言葉を発するのを 皆が静かに待っている。 そんな中、穏やかな口調で祐士さんは言葉を紡ぎ始めた。 「はる… これから先の未来を私にくれませんか? 楽しい事ばかりとは言い切れません。辛い事もあると思います。 それでも共に歩んで行きたい。 苦しい事を乗り越えた先で共に笑い合いたい。 はると支え合って生きたい。 幸せも哀しみも一番に分かち合いたい。 だから…私の隣にこれからもずっといて欲しい。 私と…結婚して下さい」 「………っ……」 『はい』と言いたいのに 溢れ出る涙と、嗚咽が出てしまいそうで邪魔をする。 両手で口を押さえて何度も頷いた。 「頑張って!」 「あと少しがんばれー!」 涙が止まらない私にエールが贈られてくる。 深く呼吸をして、溢れ出る涙をどうにか堪えた。 12色の薔薇のブーケを受け取り、一輪だけ抜き取って祐士さんの胸元に挿した。 真っ赤な薔薇── 愛情をあなたに… 祐士さんが立ち上がり、私を抱き締めてくれた。 「ありがとう」 そして誓いのキスをした。
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