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「貴女って…隠し事出来ない、誤魔化すのが苦手なタチなのね。 素直と言うか……そう、まるでバカ天然ですわね」 「え…」 美咲さんは何かが府に落ちたらしく、ニッコリとしながら毒を吐いてきた。 バカな上に天然って…二重苦? 結構な衝撃を与えられた。 お冷やを握りしめたまま動けなくなってしまう。 「あ、ごめんなさい?純粋に天然て意味ですのよ?」 「あ…あはは…」 乾いた笑いしか出なかった。 フォローになってませんよ? 結局は天然って事だし… 私は…天然じゃないもん。 「な、何か食べたいのある?」 とりあえずどうにかこの場を取り繕おうと、メニューを美咲さんに渡した。 「そうですわねぇ…」 そう言ってメニューをパラパラと捲りだした。 美咲さんて…ズバズバ言う人なんだ?らしい、と言えばらしいけれど。 言われると結構……くる。 誤魔化す様に、私も初めてメニューに目を通した。
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