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「おめでとー!!」
「おめでとう!」
「お幸せにね!」
大きな拍手と御祝いの言葉が私たちを包んだ。
嬉しくて
恥ずかしくて…
でも…すごく幸せで。
涙は溢れ出る。
いつだったか忘れたけれど…
こんな結婚式をしてみたいと里沙に呟いた事があった。
それを…
その夢を祐士さんが叶えてくれた。
こんなに嬉しいことはない。
拍手が鳴り止んだ頃に、音楽が流れ出した。
バンドの生演奏だった。
もしかして!?
見れば、陽子さんとそのバンド仲間が演奏している。
陽子さんは目を赤くしながらも私を見て微笑んでくれた。
『おめでとう。幸せになりなよ』
まるでそう言ってるみたいに思えて、また涙が溢れる。
もう、私の涙腺は崩壊してしまったみたいだ。
せっかくのお化粧もボロボロだろう。
けれど、そんな事を気にしている余裕も然程なくいっぱいいっぱい。
祐士さんは背中を優しく撫でてくれている。
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