失われた帰り道

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佳奈「ちょっと、大丈夫?」佳奈が心配気に駆け寄ってきた。 俺「あ、あぁ……つまずいちまった(笑)」 足元を見ると地面から木の根っこが飛び出していた。 仁美「これは危ないなぁ」仁美も近寄ってくる。 そんなトラブルもありながら、車の置いてある場所まで歩いて行った。 仁美「そう言えば、いつの間にか……静かになったよね?」 俺「えっ、なにが?」 佳奈「……本当だ。来た時には虫の鳴声とかうるさかったよねぇ」 言われてみると、確かにあれほど鳴いていた虫たちの声が聞こえなくなっていた。 俺「あ、本当だ」 仁美「それに、なんかやけに涼しいんだよね……さっきまで暑かったのにさ……」 俺「田舎は夜になると冷えるらしいよ」 佳奈「なんか気味が悪いよね……早く、車に戻ろうよ」 俺たちは、足早に車へと歩き出した。
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