第3団体

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「了解した。キリア(※双剣のチャラい人)のアドバイスどうりダンジョンの階層を踏破することのみに今回は重点を置く。アミ、お前が加護を施し続けられる限界時間は?」 「瘴気の具合にもよりますが恐らく私一人では三時間が限界かと思います。瘴気が薄ければあと一時間くらいなら」 「分かった。では、最小限のマッピング(地図の作成)を済ませながら戦闘は最小限にして進もう」 てきぱきとリーダーがリーダーらしく段取りや役割を割り振っていく。 頼りになるとひしひしと感じさせてくれて多少は安心感が出てくる。 にも関わらず相変わらず先輩は苦虫を噛んだような顔をしている。 なんだか先輩らしくない。 ダンジョンに潜る時はいつもこうなんだろうか? 「二時間にしておいた方がいいんじゃないか?何が起きるか分からないんだから安全圏はとっておいた方がいい」 「いや、三時間だ。直ぐに地上に戻って回復してそれを繰り返していくのが最短の道だろう。最近できたばっかりのダンジョンなら深くないはずだからモンスターが溢れて出てくる前に親玉を潰してしまえばここら一帯の安全も確保てきるはずだしな」 「瘴気系のダンジョンを甘く見るなっ!他のダンジョンよりもずっと危険だ」 「リーダーは俺だ。決定には従ってもらう」 「チッ…」 なんだか空気が悪くなってくる。 「分かったよ。従うさ」 リーダーが絶対に折れないと思ったのか先輩が諦めてしまった。 そのまま少し離れて壁にもたれ掛かってしまう。 やっぱり場の空気が悪い。
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