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「フンッ!雑魚どもめ……」
「だが数が多い」
リーダーが大剣で横に薙ぎ、その次には先輩が斬り込む。
ごくたまにミューさんが弓でモンスターを射るばかりであたしやアミさんには仕事が殆ど回ってはこない。
それにしてもリーダーが一撃で何匹もモンスターを潰してはいるというのにモンスターが尽きない。
横から繋がる通路や不気味な赤黒い蔦のようなものの間から、しまいには床一面の泥から唐突に現れることさえある。
唐突に出てこられても私でも簡単に倒せるようなモンスターだから問題にはならないがいかんせん心臓に悪い。
「くっ……」
大剣を振り抜いたリーダーの動きが一瞬だけ止まり、鈍くなることで決定的な隙が生まれるが合図も何もなく先輩がすかさずスイッチをして時間を稼ぐ。
確か『アメーバ』っていうモンスターだったと思う。
体液に相手の動きを止める効果があったはず。
段々と増えてきた気がする。
キンッと金属同士がぶつかりあったような音がして先輩の動きが止まる。
攻撃を弾かれたらしい。
「アシャ、スイッチだ!」
「はいっ!」
直ぐに前衛に出る。
まただ。
経験が積めるのは嬉しいのだが、段々と前に出る回数が増えてきている。
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