第3団体

23/32
前へ
/564ページ
次へ
あまりにも突然で普通何回もダンジョンに潜ったことのある冒険者なら絶対にやらないようなミスだったために呆然としてしまった。 そのまま避けるとも受け止めるとも判断が着かないせいで……、 べちゃっ……。 思いっきり倒れてしまう。 不幸中の幸いというべきなのか泥のお陰で大した衝撃もなかった。 でも、確かに物理的な衝撃はなかったが、精神的な衝撃はあった。 泥に触れている不快感なんて消えてしまう程の。 オレの身体に覆い被さるようにアミちゃんが乗っていて、布越しとはいえ身体の温かさややわらかな身体の感触。 そして左手には手の平から溢れそうな程の大きさなのにも関わらず、その形をしっかりと保ち押し返してくるのにそのやわらかさも損なわれることがないボールのようなモノ。 こ、これはまさか……。 ヤベェ。 こういう命からがら逃げてきたような危機的状況だからこそ逆に興奮してくる。 「ゲヘヘ」 「キャーーー!!!」 パチーンというおとがオレの頬から聞こえ、悲鳴がダンジョンに木霊した。 だが反省も後悔もしないっ! ご馳走さまでした!
/564ページ

最初のコメントを投稿しよう!

50331人が本棚に入れています
本棚に追加