一章

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ドンドンドンドンドン 「トイレに隠れてないで出て来なさいよ!」 激しくドアが揺れる。 「やっ止めて…」 今度はドアが蹴られる。 「あんたに拒否権は無いんだよ!!」 「ちょっと~、バケツまだ~?」 それを聞いて身体が強張る。次に何をされるか分からないほど馬鹿じゃない。 しぶしぶ、私はドアを開ける。 「へぇ~、今日はやけに素直じゃん」 そういいながら、その子が私を突き飛ばす。その拍子に足に擦り傷を作ってしまった。 「なんで…、毎回同じ事するの…?」 その子は無理やり私を立たせて、壁に押し付けた。 「決まってるでしょう?あんたが地味なのにいっつも、翔と祐の隣を歩いてるからよ!」 「私達の方が可愛いいのに!」 「だだの幼なじみの癖に!」 周りの女の子達が口々に私に罵声を浴びせる。 「バケツ持って来たよ~。」 「あんたをキレイにしてあげる。」 主犯格の女の子がバケツを傾けようとした時、
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