ひよりの想い

2/6
前へ
/867ページ
次へ
「ねぇ……いつまでいるんですか?」 「ん?」 私が作ったサンドイッチを頬張りながら私を見上げるこの男。 奥田課長の友達だというインチキ弁護士の竹内さん。 なぜインチキと私が言うかというと彼は本業は弁護士という肩書きを持ちながら趣味で探偵業も営んでいるというちょっと変わった人。 私は弁護士の仕事をしてる所を見たことがないからどうしても信じられない。 見た目はチャラくて大企業の顧問弁護士を勤めてるなんて信じられないのだ。 「ん?じゃなくて何でここにいるんですか?」 彼が来てもう3日目。 部屋に入れちゃう私も私だけど知らない人でもないし副社長の友達だという気持ちもありつい部屋に入れてしまう。 まぁこの3日間手を出してくる事もないし、それに……彼がいると電話がなってもビクつかなくなっていた。 「ひよりちゃんの心が俺に向くまで?」 なぜ疑問系? 冗談に決まってる。 竹内さんは私と初めて会った時からこうやって軽く私を口説く。 喫茶店のマスター修さんの奥さん、のりさんの元彼氏。 色々あって別れたらしいけど私は何となく思っている。 竹内さんはまだのりさんが好きなんじゃないかって……。 だけど彼女はもう人の奥さん。しかも親友の。 だからそれを忘れる為に私にちょかい出してるんじゃないかって。そう思ってしまう。
/867ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31732人が本棚に入れています
本棚に追加