ひよりの想い

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「本気の恋愛はしません」 私は静かに言った。 「どうして?」 そう竹内さんに聞かれてなぜだか解らないが私は辛い過去を竹内さんに打ち明けた。 みんなに知られてしまった過去の恋愛話。 あれはけして嘘ではない。 私は遊びで男と付き合った事は一度もない。 すべて本気だった。 なのに私の容姿がいけないのか?それとも性格か? 彼氏なった男達にいつも言われた言葉……。 ”俺とは遊びなんだろ?” 決してそんな事はなかった。 彼氏がいるのに浮気なんてしたことない。 そしてある時付き合っていた彼氏が自殺未遂をした。 どうしてそんな事になったのか解らない。 でも私への気持ちが彼の遺書に書かれていて彼の両親から罵られた。 私は彼を愛していたと訴えても信じてくれなかった。 彼は命に別状はなく事なきを得たが私はそれから恋愛が怖くなり好きになる事はあるが本気になる事はしなかった。 竹内さんに打ち明けたのはなんとなく自分と似ているから。そう思ったのかもしれない。 「ふーん。じゃ遊びでなら付き合ってくれるんだ」 まさかそう返ってくるとは思わなくて私は驚いて竹内さんを見た。
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