会社の危機

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ここはルーク商事の最上階にある役員専用の食堂。 私、松本美由はここで同期とランチをしていた。 「あーあ。つまんないなー」 付け合せのポテトを弄びながら嘆いているのは私の親友の岡ひより。 ひよりと私は同じ営業部に所属している。 歳も一緒で24才。 今年で25才になるけど……。 「ひより、ポテトが可哀想よ」 冷静に突っ込みを入れる彼女は春川千恵。 彼女も私達の同期で社長秘書をしている。 彼女のおかげて私達はこうして役員専用の食堂でランチを取る事ができるのだ。 「つまんないって何がよ」 私はひよりに聞いた。 「私も恋愛がしたいの!!」 ひよりは最近それが口癖になってるみたいだ。 それもそのはず。 千恵と私は彼氏持ちだから。 私は半年前に色々あったけどやっと恋人が出来た。 相手は世界でも有名な財閥の御曹司。 付き合った初日から彼がNYに行ってしまい半年たったというのに会ったのは指で数えられる程度しかない。 彼は忙しい身。 なぜなら奥田物産の副社長なのだから……。
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