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『じゃぁ何?』
はい?
『嫌いじゃなかったら何?』
そんな事言える訳ないじゃない。
千恵とひよりがいるのに……。
『俺、傷ついたんだけど』
完全にからかってる。
電話の向こうでニヤついてる課長が目に浮かんだ。
『ほら。言って美由』
「ずるい」
『ずるいって何?俺はお前の気持ちが知りたいんだよ。それとも本当に俺の事嫌いになったのか?』
二人がジッと私を見ているのが視界に入る。
でも言わないときっと課長は不貞腐れて後で面倒臭くなりそうだし……
もう!!
「好きです!!」
私は勢いよく言って電話を切った。
疲れた……。すっごく疲れた……。
「何?今の……」
ひよりの声に急に恥ずかしくなってきた。
「何でもない。さ……先に戻ってるね」
色々突っ込まれる前に私は急いでその場を後にした。
まぁ後で突っ込まれるだろうけど……。
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