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正直嬉しかった。私の両親も大事だと言ってくれた事に。
「……ありがとう」
私は照れを隠す様に下を向いてコーヒーをすする。
「お?久々のツンデレだな」
課長のからかう様な声が聞こえ私は上目づかいで軽く睨みつけた。
「全然怖くねーぞ。ってか逆にその目、誘ってる?」
課長の顔が目の前に近づき私は体を仰け反らせる。
「もう近いですって!」
私はソファーに座っている為これ以上下がる事が出来ない。
だけど課長はニヤリとした顔でどんどん近づいてくる。
私の唇と課長の唇があと数センチの距離になった所で私はギュッと目を瞑った。
その瞬間チュッと軽く唇が重なりそして離れた。
「これ以上は帰ってからな。もう出ないと今日中に帰ってこれなくなる。早くお前も準備しろよ」
そう言って課長はリビングから出て行った。
なっ……何なのよぉ!!
それって私がその先を期待してたみたいな言いぐさじゃない!!
「もう!!」
私は課長が出て行ったドアに向かって思いっきりクッションを投げつけた。
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