* 愛する人の愛する人

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私の「千尋さん好き」は、もう道場の誰もが知ってること。 でもだからって、別に隠すつもりはないし。 一点の曇りもないこの気持ちを、隠す必要なんてどこにもないんだから。 「よかったな。…多分ビックリするよ、千尋さん。」 「へ?何で?」 「朱莉、痩せて可愛くなったよ。前と感じも変わったし。」 「……!!そう思う!?思ってくれる!?」 …やったね!!私!! 私の努力を認めてくれる人がここにいた!! 私は思わず飛び上がって喜んだ。 「ハハッ、バーカ。そういうリアクションだから、やっぱ変わってないってバレるんだよ。」 「あ、そっか。…ありがとう、圭くん。」 ちょっと髪を直して、取り繕うように佇まいを正した私に、圭がまた「バーカ」って笑った。 バカって言いすぎだって。 「お前さ、ホント金魚だよな。」 「へ?金魚?」 圭に頭をぐしゃぐしゃ撫でられながら言われた言葉に、意味が分からなくてキョトンとする。
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