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次の日…
宗右衛門達は寺を訪れ、残された小箱と亡くなった犠牲者、そして目玉しゃぶりの供養を頼んだ。
住職は承諾してくれ、宗右衛門もハチも安心して外回りに復帰していった。
「親分…あの念仏は何だったんですかね?」
「…護符を持っていたからな。……御加護があったんだろうよ。」
道を歩きながら聞くハチに、宗右衛門は笑顔で答えた。
「じゃあ…あの小箱の中身は…?まさか…?」
「さぁな。…呪われてぇなら、今から行って開けてくれば良いさ。」
その言葉にハチは左右に頭を振ると、青い顔をしたまま『勘弁して下さいよ』と呟いた。
あの日から目玉しゃぶりは出なくなった。
そして今日も美しく青い空が八百八町に広がったのは言うまでもない。
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