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最近親友の英治に彼女が出来たらしい。
俺はまだ逢わせて貰った事はないが、英治に言わせりゃかなり綺麗なお姉さんタイプで、かの有名な女優のSに似ているとか…。
「そんなに綺麗な人が、何で英治と付き合うんだよ?騙されてるんじゃねぇの?」
「何言ってんだよ!麗(うらら)ちゃんがそんな事するわけないだろ!!」
彼女の事になると何も見えなくなる英治は、じろりと俺を睨んで来た。
「でもさぁ…俺もお前も見た目は普通じゃん?…めちゃめちゃ美形なら分かるけどさ…。」
「そうだけど…。…!…まさか直己…彼女居ない奴の妬みだろ!!…前の彼女と別れて5年じゃ、妬みたくなるよな~♪」
俺は英治の頭を軽く叩くと溜め息をついた。
しかし数日経っても英治は写真さえ見せてはくれなかった。
「麗ちゃんが写真嫌いらしくてさ。写真撮ると魂抜かれるって言うんだ。」
(お前の彼女は80過ぎのしわしわ婆さんかよι)
内心を隠しつつも俺は話を合わせた。
「珍しいな。お前より若いんだろ?だったらプリクラとか好きなんじゃねぇの?」
「『プリクラって何?』って言われたからなぁ。」
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