4人が本棚に入れています
本棚に追加
頬を染めながら話す英治を横目に、俺の脳裏には【?】マークが浮かんでいた。
(プリクラ知らない?…嫌いとかじゃなくて知らない?)
「なぁ英治。麗さんとはどこで知り合ったんだ?」
「青山で飲み会があった帰りにさ、牡丹柄の着物着てる麗ちゃんと運命的な出逢いが…」
(俺の考え過ぎか?美人局かと思ったんだけどな。)
俺は惚気る英治を見ながら1つ提案してみた。
「今度会わせてくれよ。…いつもダチが世話になってるんだし…」
「直己なら大歓迎だよ♪麗ちゃんに話してみるよ。」
ある日俺は英治の忘れ物を届けに、アパートへと向かった。
時間は既に夜6時を廻り、近くの家からは美味しそうな夕飯の匂いが漂っていた。
「ん?」
一階にある英治の部屋のカーテンが揺れ、俺の視界に入った時、俺の足は止まり目は釘付けとなった。
カーテンの隙間から見えたのは、照れ臭そうに微笑む英治と、英治の肩に持たれ掛かる白い骸骨だったのだ。
(Σなっ!!何だあれ!?…アイツの彼女は…骸骨!?)
俺は見てはいけないものを見たように、走って逃げ去った。
窓から骸骨の空洞な目はこちらを見ている事に気付かずに…。
最初のコメントを投稿しよう!