牡丹の花びら 【骨女】

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頬を染めながら話す英治を横目に、俺の脳裏には【?】マークが浮かんでいた。 (プリクラ知らない?…嫌いとかじゃなくて知らない?) 「なぁ英治。麗さんとはどこで知り合ったんだ?」 「青山で飲み会があった帰りにさ、牡丹柄の着物着てる麗ちゃんと運命的な出逢いが…」 (俺の考え過ぎか?美人局かと思ったんだけどな。) 俺は惚気る英治を見ながら1つ提案してみた。 「今度会わせてくれよ。…いつもダチが世話になってるんだし…」 「直己なら大歓迎だよ♪麗ちゃんに話してみるよ。」 ある日俺は英治の忘れ物を届けに、アパートへと向かった。 時間は既に夜6時を廻り、近くの家からは美味しそうな夕飯の匂いが漂っていた。 「ん?」 一階にある英治の部屋のカーテンが揺れ、俺の視界に入った時、俺の足は止まり目は釘付けとなった。 カーテンの隙間から見えたのは、照れ臭そうに微笑む英治と、英治の肩に持たれ掛かる白い骸骨だったのだ。 (Σなっ!!何だあれ!?…アイツの彼女は…骸骨!?) 俺は見てはいけないものを見たように、走って逃げ去った。 窓から骸骨の空洞な目はこちらを見ている事に気付かずに…。
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