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それからと言うもの、俺は色々と調べ回った。
あの骸骨から英治を救う方法はないか?
ある図書館で眼鏡を掛けた30代のお兄さんが声を掛けてきた。
「妖怪お好きなんですか?」
俺の周りには妖怪の関連の本が積み重なっていたから、きっとそれを見たのだろう。
「え?…あぁ…まぁ。」
本当の事は告げずに、話を会わせると男性は目の前に座って語り掛けてきた。
「妖怪も種類が多いですよね。…九十九神に悪霊に…」
「あの…骸骨の妖怪っています?」
俺が何となく口にした言葉に男性はゆっくり頷いた。
「骸骨の妖怪ならガシャドクロが有名ですね。あとは骨女かな?」
俺は本から視線を男性に移した。
骨…女…?
どういう妖怪何だろう?
「骨女は名の通り骸骨の女性です。…相手の家に毎晩通い、最終的には相手の精力を吸い付くし殺してしまうという話です。…『牡丹灯籠』という話にも出て来ますよ。」
俺は男性に礼を告げ、図書館を後にした。
あの日青山で英治が会ったのが、骨女という妖怪だとしたら…?
このご時世に妖怪が存在するなんて信じたくなかったが、あの姿を見た以上は直ぐに否定出来ない自分もいたのだ。
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