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俺はあの日に英治と飲んだ友達に話を聞く事にした。
友達はすんなり話してくれたのは言うまでもない。
「あぁ…あの青山で飲んだ日だろ?英治の奴途中で居なくなってさ。こっちが探してたら、後でメール来てさ…『急で悪いけど彼女出来たから、別行動にするよ。』って書いてあったから、俺達も帰ったんだ。」
俺は気になった事を尋ねてみた。
「どの辺ではぐれたんだ?」
「墓地の近く。」
「その日に周りで祭か何かあった?着物のイベントとか?」
「いや。」
頭の中の謎が繋がっていった。
墓地付近で知り合った女。
骸骨に微笑む英治。
『牡丹灯籠』という話と、牡丹柄の着物。
骨女という妖怪の話。
全てが仮定とはいえ、繋がって最悪な結末が脳裏に浮かぶ。
俺は意を決して、英治の家に押し掛けた。
「あれ?直己…どうしたんだよ?ノートならこの前返して貰っ…」
「…今すぐ彼女と別れろ。…お前の彼女は妖怪だ。」
俺の言葉に英治は振り返った。
「何を言ってるんだよ?麗ちゃんが妖怪?ふざけた事言うなよ!!…見れば判るだろ!!普通の可愛い子じゃないか!!」
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