高潔を愛(アイ)しすぎる氷

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「なによこれ!! 」 無数の枝が、アイシス目掛けて迫っていたのだ。 「くっ!!!まずい、あれだけの氷に来られたら、体が穴だらけになる!」 後ろからも来てる、、、。 全部、砕かなきゃ!!! 「やってやるわよ、、、。お姉ちゃんも乗り越えたんだから!!」 入口にいるフリージアは、、、。 「始まったわね。山の氷達が動き出した。、、、あなたは、どうするアイシス。」 全て倒すのは無理よ、その氷を。 コルディアーナでも、鬼神でも、女神でも。 ならば、どうするのかしら。 倒せないならどうする?アイシス。 「頑張りなさい、アイシス。」 氷の城 コルディアーナは感じてはいた。 アイシスの冷気、山の冷気を。 「む、、、。始まったな。」 姉上も強引だ。 まだアイシスには早いように感じるが、、、。 いや、やらなければメイコを救えんか。 「どしたの?コルディ。」 「ん、いや。、、、ユウミはどうした?」 「二人の戦いをみて、触発されたみたい。修行するってさ。」 「ほう。あの生真面目さが、いずれ国を救うことになるかな。」 「うん、、、。今は妖精を止めることに専念しなきゃね。」 「そのためには、メイコを助けあやつらと合流せねばなるまい。」 「優しい風の娘にも、強くなってもらいたいし、、、。ユーリカっていったっけ。」 素直じゃない、気高き風。 エルフしか持ち得ない風を、なんであの娘が? 私の疑問は、それだけ。 「全ては我が妹、アイシスにかかっているな。頼むぞ、、、。」 その気高き氷を、お主のものにするために。
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