高潔を愛(アイ)しすぎる氷

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じゃあどうするの。 どう、肯定するの? 私は仲間ですよ、と語り掛けるの? それは今やってる。だけど攻撃は止まない。 「こいつらは、意思などない。純粋な山の氷なんだから。対話など成り立たないわ。」 だったら、だったらどうする!? 時間はあまりない、逃げ切るのも厳しい。 「仲間じゃ駄目、、、。敵でも駄目、、、。じゃあ 何に なればいいの? 」 何に。 そうか。 氷、よね、、、。 「わかったわ、お姉ちゃん、お姉様。私、、、、、、わかった。」 右足が貫かれる直前。 彼女を狙う氷は、元に戻り、、、。 アイシスは、意識を失った。 右手だけは、山頂に届きながら、満足げな顔でーー。 「ギリギリだったわね。本当に、よくやったわねアイシス、、、。」 フリージア隊長がそっとアイシスの顔に触れる。 「心臓の手前まで刃が来たら、助けようとしたけど、そんな心配いらなかったかしら。、、、さ、帰りましょうか、、、。」 あなたは、学んだのよ。否定だけではなく、肯定する魔力を。 さらにはその先にある、感情。 それこそが女神の冷気ーー。 女王の間 「リスピレス。」 突然コルディアーナが話した。 「なに?」 「治癒魔術の準備をお願いする。重症だろう。」 「それは自分に言ってるの?私の愛に答えきれない鈍感なにぶちんコルディを治療してってこと?」 「、、、、!!馬鹿者、アイシスが帰ってくるのだ。頼んだぞ。」 「なんだ。」 「、、、、、そんなに私はにぶちんなのか?」 「うん。私を倒した時に言ったセリフ、忘れたとは言わせないよ。」 「む、、、、、。」 女王は、ただ頬を赤らめた。
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