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翌朝、アイシスの容体はわずかによくなった程度だ。重症なのだから仕方がない。
過保護なコルディアーナやリスピレスはほとんど側にいた。
「昼食を食べさせてやろう。口を開けるのだ。」
「ちょ、お姉ちゃん!食べるくらいは大丈夫よ!骨は無事なんだし!」
必死に否定するアイシス。姉妹では恥ずかしい、というよりアイシスは元々ベタベタするのが苦手だった。
「遠慮するでない、アイシス。さあ。」
「むー、怒るよお姉ちゃん。」
「ふ、、、、、そうか。弱っていてもう少し妹らしくなるかと思ったが。ならばリスピレスにやらせるか?」
「う、、、。なんか怖いから嫌だわ。」
「酷い。」
窓から風と共に入ってくるリスピレス。
「い、いつの間に、、、。」
「コルディとアイシスちゃんのラブシーンが見れるかなぁって、ずっと覗いてたの。」
「下品な真似はよすのだ、リスピレス。兵士が何事かと思うだろう。」
「うん。で、覗いてたらお客さんが来たから城に入れてあげた。」
「なに?またお主は勝手に私の許可なく、、、。」
急いでコルディアーナ、リスピレスは女王の間へ。
アイシスは二人を見て、、、。
「ほんと、お似合いよね、、、。」
羨ましいわ。
女王の間
「客人とは、お主だったか。最近よく会うな、レーシィ。」
「そりゃあ、あんなのが現れればここに来るしかないわよ。」
訪れたのは災害魔女レーシィ。
「何かあったの?」
「冷皇のメイコちゃん。、、、正確には妖精王フェアロードか。私をスカウトしにきたのよ、いきなり。」
「なんだと?、、、ここに来たということは断ったと。」
「ええ。私は中立の立場、というより立場を作る暇さえなかったんだけど、、、。あなたには借りがあったしね。、、、いや、私はあの妖精が気にくわないだけ、ね。」
あの高圧的な態度は嫌いだわ。
「やったねコルディ、味方が増えた。」
「、、、真っ先に狙われるのはリスピレス、あなたなんでしょ?大丈夫なの?」
「奴と決着をつけるのは私たちではないが、、、。メイコだけは取り戻さなければいけないのだ。」
「へえ、ま、確かに。、、、策はあるの?」
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