高潔を愛(アイ)しすぎる氷

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「ねぇ、ソーリス。」 横で見ていたエキドナが、問いかけた。 「はい?どうしました、エキドナ。」 「ミレイナの六柱神は、水と竜の力なんだよね?」 「えぇ、そうなりますね。無属性だった地竜にミレイナさんの水魔力が加わった、、、。」 「私の蛇神もさ、厳密に言うと水と蛇の魔力なんだよね。」 「あら、、、。」 そういえば、そう。似てるわ、ミレイナさんとエキドナは。 私たちの魔力は純粋に水や冷気だけの六柱神の力。 「だからさ、ミレイナにも私の蛇みたいに竜が寄ってくると思うよ。あっちから。」 「エキドナ?竜なんて蛇ほど、多くはいないんですよ。そんな簡単には、、、。」 「そうですわ、竜はほとんど伝説の生き物、、、。生きている内に会える保障は、、、。」 「そかな。」 私も、蛇なんて滅多に見かけなかった。だけど、継承してからは家にまで来るようになった。 、、、同じなんじゃないかな。 雨の国、王宮街。 マリアは暇をもて余していたので、ヤクモを連れてふらふらしていた。 「、、、なぁ。」 「なんだい、ヤクモくん。」 「率直に聞くよ。あんたならマジになればメイコを助けられるんじゃないか?」 「ほう、なんでそう思う?」 「誰もあんたの本気を見た人はいないけど、マリアからは底知れぬ魔力が感じるんだよ。だから、、、、もしかしたらってさ。」 「残念だ。あの妖精には、さすがに及ばない。巫女もな。あの時、妖精が本気だったら私たちは終わっていたよ。」 「エキドナが気になっていたみたいで、ヤル気なかったみたいだしな、、、、。ん?」 「どうした?」 「なんかあっちが騒がしいけど、、、。」 「ほう。あれは、、、。」 二人は入り口に向かう。 そこにいたのは、、、。 「え!?」 「コレは、、、。竜だね。」 「え、うん!?」 「ドラゴンだ。」 「な、なんでこんな所にいるんだ!?何だか暴れる雰囲気はないみたいだけど、、、。」 赤い竜。五メートルはあろう、巨大な竜だ。 無論、魔力の高いヤクモとマリアを見て話し始めた。 「おお、お主たち。柱の神々とお見受けする。」
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