妖精の産む悲劇

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王宮街の外、西に広がる草原。 本来ならば優しい風の吹く場所であるが、今だけは、、、、 苦痛に耐える怒号が広がっていた。 「ぬうぅぅぅうっ!!」 斧が二人の刃を防ぎ、弾き返す。 「へぇ、、、。私たちの剣を同時に防ぐなんてね。あんた、さすがに親衛隊だな?」 「親衛隊ライドールといったか!嬉しいぞ!ローレライの他にも強き戦士がいて!熱くなってきたよ!」 「それは光栄だのぅ。、、、ぬぅ。」 いきなりの襲撃。まさか手練れの剣士が四人もいたとはの。 しかし、ワシが踏ん張らねば王宮は確実に落ちよう。 、、、このライドール。 「久々に全力で、振らせてもらうぞ。、、、魔界の者共よ!!」 「熱いねぇ、、、。あんたにお似合いじゃない?」 「確かに!!私は朱のグレイディヒ、尋常に勝負を!!」 そして、マクダエル様に勝利を、、、!! その反対側では、マクダエル四天王の残り二人が猛威を振るっていた。 「ちょっと。なんなんですのこれは。」 「、、、何が。」 「親衛隊がいないじゃないの!剣士が一人も!!ローレライ王国は何をしてるんですの!?」 「代わりに、、、でっかい竜がいるね。」 そう、四天王を迎えうったのはライドールに、四体の竜。 二体はローレライに報告へ行った のだ。 「ふむ。我々が相手では不足かな?魔界の娘らよ。」 「我は風竜。退屈はさせぬぞ。」 あーもう、と少しやけくそになるのは四天王イエルスィ。 「斬れるなら、なんでも構いませんわ、、、!!ほら、アイリーン、構えなさい!」 「うん、、、。」 暗い影のある女性は黒のアイリーン。ベルシュナイツを退けた女性だ。 「竜は、どんな血を流してくれるのかしら。いくわよっ!!」 「さて、この火竜。十二柱神を守るため、今一度羽ばたこう!」 魔界の驚異から、守らんがため!
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