妖精の産む悲劇

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ライドールや竜が奮戦するなか、やはりヤクモやソーリス達にも彼女らが仕掛けていた。 「あーら、ローレライ騎士団はいないのぅ?というより、剣皇はぁ?」 ヒュヒュ、と剣を回しながらヤクモとミレイナに近づく剣鬼マクダエル。 「、、、残念ながら、武器でまともに戦えるのは俺だけなんだよ。ライドールさんは、あんたの部下を二人止めなきゃいけないしな。」 「うーん、拍子抜けねぇ。ちなみにうちの四天王は、私でも手こずる相手よ?一人じゃ間違いなく死ぬわよ。」 「、、、親衛隊は、簡単にはやられませんわよ。」 「ん?あなたは、、、。確か竜を受け継いだ娘かしらぁ?新米を私にぶつけるの、坊や?」 「、、、、、。」 「や、ヤクモさん。」 、、、確かにそうですわ。私の魔力があがったとはいえ、肉弾戦に向かないあたしをなぜこちらに回したらのか、、、。 単なる数合わせ? 「ミレイナをパートナーにしたのは、ちゃんと理由があるんだ。、、、マクダエル、あんたは止めるぞ。」 ヤクモは真剣な表情でいい放ち、槍を生成した。 「ふーん、、、。ま、あなたも一応十二柱神だし、侮りは禁物か。」 剣皇と同じ六皇。隠し技があるのは確かよね。 その反対側には、羽を生やした死神が降り立つ。 「あれ、またお姉ちゃん達かぁ。なんかがっかり。」 死神サーニャが、ユーリカとプロシアを見て嘆く。 「悪かったわね。けれど、解放無しでは勝てないこと、知ってるでしょ?」 「そうだそうだ!あの時はユーリカ、寝てたからな!今度はヤバイぞお前!」 「へー、そうなんだ、、、。確かに風のお姉ちゃんは一瞬エルフの風を使ったし、油断できないよね。」 「エルフ、、、?」 なんのこと?私はそんなものイメージなど、、、。 無意識に出した? 「ユーリカ、敵さんは今日マジで来るみたいだ。、、、お互い死にたくないな。」 「馬鹿、当たり前でしょ。、、、死なせるもんですか。」 まだ、したいことたくさんある、あなたと。だから。 「あはは!じゃあいくよお姉ちゃん!!」 黒い羽が、空中を染める。そう、死神の色に。
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