妖精の産む悲劇

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ヤクモの幻影雨、それは相手が何であれ相手に幻を見せるいわゆる防御魔術。 時間稼ぎにはかなり使える魔術。 「ち、、、。解放させればさすがに厄介な魔術を使ってくるわねえ、、、。いいわ、幻さえ斬ってあげるわ。」 マクダエルが数多の幻を斬る中。 ミレイナは対話を始めた。 内に宿る竜と。 「地竜よ、、、。継承して早々、申し訳ありませんわ。、、、いきなりのピンチで、あなたの力を借りたいんですの。」 (相手は、鬼神か。仕方あるまい。だがまだ解放まではできん、、、。) 「そ、それじゃぁ、どうしようも、、、?」 (だが、竜の力は使えよう。一瞬、解放に近い魔力は出せる。うまくぶつければ、手傷は保証しよう。) 「じゅ、充分ですわ!私にその技を教えて下さる?」 (宿主に教えぬわけにもいくまい。) ミレイナは目を瞑り、技を修得している。 それを見たヤクモもまた、水皇レイナ と対話していた。 「ミレイナもなんとかなりそうか、、、。レイナさん、俺にもできれば攻撃的な魔術を伝授してくれないか?」 (そーねー。アクアスプラッシュなんていいかしら?) 「おお、なんか強そうな魔術だな。よし、やってみよう。、、、守ってばかりじゃ、マクダエルには勝てない。」 (鬼神、、、。覚悟は必要よ?あれが本気を出せばあなたたちは、、、。) 「そのための時間稼ぎさ、、、。きっとあいつは来てくれる。」 剣に愛されし少女は。 (!!ヤクモくん、避けて!!) 「なにっ!?」 瞬間、腕に届く刃。 警告がなければ落とされていた。 「あらぁ?かすっただけ?うーん、まだまだね。私も。」 「な、何で幻影雨の中で、、、俺に攻撃が届くんだ?」 「幻影には、何もないでしょ?本体には熱があり、気配がある。心で感じれば勝手に届くわよ。ま、剣じゃなきゃこんな荒業無理だけど?」 「な、、、。」 「今ので 感触 は覚えたわ。あとは追いかけるだけよぅ。」 「く、、、!!化け物、、、だな。恐怖しか感じないよ、この相手は。」 やるしかないな、、、!!
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