剣と剣の先にあるもの

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連続する爆音。黒い人影を追うようにして放たれている。 魔術国家、魔法武具研究実行隊長アリシアの放つ波動砲の威力は凄まじい。 直撃すれば、セレーナやマリアの波動に近い威力はあるだろう。 『、、、本当に、厄介だな。』 ぼそっと呟く、黒い剣を持つ男。 ロイは嫌々、波動砲を避けながら民家を盾に。 すると、アリシアは砲撃を止める。 『ん、、、?なんだ?』 不可解なその行動。 『そういえば、これだけ逃げ回っていても民家にほとんど被害はない。、、、ガラスが割れる程度だ、、。』 まさか、奴は、、。いや、魔術国家の連中は、、、。 『おい親衛隊!!早く出てきなさいよー!!隠れて逃げるだけ!?』 『...アリシアだったな。お前、何が目的で俺たちを倒すんだ??』 『はぁ!?魔女様の命令だからよ!悔しいけど、魔女の命令は絶対なのよね!!』 『そのセレーナ本人は、なんと言っていた?』 『知らないわよ。ただ、雨の国と戦うって、、、。あの年増、詳しい話をいつも言わないのよね、、、。』 『、、、。』 なるほどな。セレーナのことだ、奴は本気で雨の国を潰すつもりはないと見た。 、、、となると、災害とかいう魔女にだけ注意すればいいのか。 こいつらは所詮、末端の兵。殺す必要もない。 『なーに難しい顔してんのよ!!射程内よ!!』 『かといって、ただ近づいて斬るのも難しい。、、、、試してみるか。』 再び、砲撃を避け初めるロイ。相変わらず、民家への被害は最小限に抑え、、、、。 『ほんと、、、。何でいきなりこの国を狙ったのかしら。わけわかんない。』
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