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「……俺?」
悠斗は自分の席の前に立ち塞がるギャル系の女子に、あたしには絶対見せないような王子スマイルを浮かべると。
「俺はー…」と、焦らすように言葉を区切ってから手元のくじをゆっくりとした動作で開いてみせた。
31、31…っ!
ぎゅっと力いっぱい目を閉じて、悠斗に向かって念を送る。
「…14番」
散々、溜めたあとに言い放たれた番号を聞いて内心ガクッと膝をついた。
やっぱり、運よく隣に、なんて少女漫画とかみたいに上手くはいかないか……。
だって42分の1の確率だもん。
わかってたけど、やっぱりどこか期待してたぶん少し…いや、かなり残念。
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