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「……暇」
他人の家だからウロウロするのもどうかと思うし、かといって唯一の話し相手は隣で寝てるし。
静かな部屋に響くのはコチッコチッという時計の音と、規則正しい寝息のみ。
その音を聞いてたら、なんだかあたしまで眠くなってきて。
ちょっと目を瞑るだけ……
そう思いながら目を閉じて横になる。
…そして、そのまま暗い意識の底へと沈んでいった。
「…な、奈々」
真っ暗な意識の中で、遠くから誰かの声がする。
……誰?
「寝てんの?」
……悠斗?
頭がぼんやりして、いまいち思考がまとまらない。
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