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ガシガシと左手で後頭部を掻きながら、悠斗が面倒臭そうに顔を歪める。
「誰が好き好んでお前みたいな、色気も可愛げもない女のお守りなんかするかよ」
「だったら、さっさと可愛い彼女でも何でも作ればいいでしょ!? 」
小さな舌打ちと共に吐き捨てられた言葉に、イラッときて。
売り言葉に買い言葉。
思わず、咄嗟にそんなことを口にしてすぐに後悔した。
悠斗の隣に寄り添う女の子の姿を想像して、胸がギューッと締め付けられる。
…やだ。
やだやだやだ。
頭をブンブン横に振って、必死に映像をどこかに追い出した。
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