犬猿の幼なじみ

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歩く迷惑ってあたしの表現は、きっと間違っていないと思う。 悠斗は自分がモテるって自覚しているのか、いないのか。 毎日、登下校を一緒にするせいでただの幼なじみでしかないのに周りの女の子には敵視されて友達は出来ないし。 あちこちに愛想は振りまくくせに、特定の彼女は作らないから諦めたくても諦められやしない。 いっそのこと、彼女でも作ってくれれば無理矢理にでも諦めて前に進める気がするのに。 諦めようと思うたび、中途半端に近づいてきて優しくするからそのたんびにバカみたいに期待して落ち込んで…の繰り返し。 初めて好きだって気付いた、あの日からずっと、ずっと。 あたしの心は振り回されっぱなし。 …本当に、迷惑な奴。 「大っ嫌い」  悔し紛れにそう言えば、 「初めて気が合ったな、俺もだ」 なんて、表情も変えずにアッサリと返されて。 …本当にむかつくったらありゃしない。 そんなに“幼なじみ”であるあたしの立場が羨ましいなら、是非とも誰か代わって欲しい。 だって、いくら幼なじみでも。 小さい頃から側にいても。 ”幼なじみのあたし“は嫌われているから。  
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