ミステリーは突然に

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「とりあえず…」 しばし考えた後、寛司先輩は信じられないことを言った。 「喰おうか」 ちょちょちょちょ!ちょっと待ってくださいよ~! オレは慌ててテーブルからチョコの箱をひったくった。 「ど、ど、毒でも入ってたらどうするんですかっ?」 「俺は他人に毒を盛られるような憶えはないぞ」 「そーかもしれませんけどっ!」 「自慢じゃないけど、俺は無類のチョコ好きなんだ」 「だからって、もうちょっと警戒心ってものを持ってくださいよ!」 先輩は恨めしげな表情を作ってオレを見ていたが、やがていつもの調子で口を開いた。
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