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「カノンちゃん、私は天野美紗。
よろしくね、なんでもきいてくれていいから」
「うん、ありがとう。
じゃあさっそく聞くけど、あなたは何をそんなに抱えているの?」
「え……なんのこと?」
「家のことで、何か悩んでるんじゃないの?」
「それはその…ま、また今度話すよ!
次移動だから、行こ?」
鈴木カノン、という女の子が私のクラスに転入してきた。
色白で、まっすぐな長い黒髪に、ぱっちりした瞳。
私は、彼女が少し怖くなった。
特に猫のように鋭い視線。
まるで、何もかも見透かされているようで……
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