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パタン――
自分が立てた物音、
どうやら本か何かを
落としたようだ。
その音で私は目を覚ます。
私は頭を上げる。
うん?
何かおかしい。
ここはどこだ?
そして私は誰だ?
記憶がすっかり
無くなっている。
それに少し頭が痛い。
周りを見渡せば
見えるのはパソコンの
画面のような液晶が
たくさんと、入力するための
キーボード、タッチパネル、
その他を補う白い壁、
白い床、白い天井、
そして頑丈そうな白い扉。
ここが何か……
そんなことも分からない。
おかしい。
私は自分を見る。
白い白衣を着ていて
ところどころに赤い点が
ついている。
分かるのは自分が男で
白衣を着ていることから
科学者か薬品関連の
仕事をしていたのかも
ということだけだ。
だがこの赤い点、
どうやら血のようだ。
鉄臭い匂いが僅かにする。
本当に何があったのか
気になると同時に
不安が押し寄せてきた。
次に何か持っていないか
ポケットを探る。
あったのは……
銀色の小さな鍵と
何か青色の液体が入った
細長いガラスのカプセル、
そして何かのカードだ。
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