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舞菜美が3才になったある夜、父親は会社の仲間と飲み会に行っていた。その飲み会はどこにでもある風景だった。ただ一つ違っていた事が…
父親『アハハハ、でさ~……』
突然声が途切れ次の瞬間、隣に居た同僚の肩に傾いた。同僚は「酔ってるんだろう」と最初はそう思っていたが念の為に息を確認してみると…無い。楽しかった現場は空気が一変した。
同僚『おい!加川しっかりしろ!救急車と自宅に電話しろ!』
数分後、プルルルル☎
何も知らない母親はいつもの調子で『はい、加川です』と電話に出た。
同僚『早く病院に来てください!ご主人が倒れて…!』
予期せぬ電話に母親は急いで着替え家を出ようとした。本当なら陽子と依子と舞菜美3人が留守番をするはずだったが舞菜美だけは『行く!行く!』と聞かなかった。仕方が無いので母親は舞菜美を抱えタクシーで病院へと向かった。
舞菜美「今思ったらもしかしたら子どもながらに…お父さんの死を予知してたんじゃないかなって…だから“行く!”って聞かなかったのかもしれない…」
舞菜美は泣きそうになった。
でもまだまだパパに伝えることはいっぱいあるから必死にこらえた。
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